Bookmi の AI は何をして、何をしないか:人が決めること
「AI に任せる」と聞くと、どこまで任せてよいのか、勝手に何かを決められてしまわないかが気になるはずです。この記事では、Bookmi(ブクミ)の AI が実際に受け持っている仕事と受け持たない仕事を、導入を検討している飲食店・不動産仲介会社の方に向けて説明します。
先に結論をまとめます。Bookmi の AI がするのは、メールを「読み取る」、よくある質問に「一次対応する」、文章や議事録を「下書きする」、日報を「要約する」ことです。予約の確定、値引きや返金の約束、契約に関わる説明といった「決めること」と「約束すること」は人が行います。メールや議事録の下書きは人が確かめてから反映し、LINE や電話の一次対応は登録した情報の範囲で答えて、分からないことは人に回す作りです。
以前このブログでは、AI の技術的な仕組みを解説する記事を掲載していました。導入を考える方に必要なのは仕組みよりも「何を任せられて、何を任せられないか」だと考え、この記事にまとめ直しています。
Bookmi の AI が受け持つ仕事
いま Bookmi で AI が受け持っている主な仕事は次のとおりです。ご利用いただける機能はプランにより異なります。
| 仕事 | AI がすること | 人がすること | 業種 |
|---|---|---|---|
| グルメサイトの予約メール | 読み取って予約台帳に登録 | 読み取れなかったメールの登録 | 飲食店 |
| LINE の問い合わせ | 最初の質問に FAQ・資料から回答 | 答えられない質問への返信 | 共通 |
| 電話(AI 電話・オプション) | 一次対応と通話の記録 | 予約の登録、折り返し | 共通 |
| 経営日報 | 前日の日報を要約 | 数字の解釈、打ち手の決定 | 飲食店 |
| 営業メール・会議 | 文面の整え、返信や議事録の下書き | 確認して反映・送信 | 不動産など |
グルメサイトの予約メールを読み取る
食べログ・ホットペッパー・ぐるなびなどから届く予約通知メールを店舗ごとの受信用アドレスで受け、予約一覧に登録します。変更のメールは元の予約を書き換え、キャンセルのメールは元の予約をキャンセルにします。空いているテーブルがあれば席も割り当て、通知を受け取る設定をしたメンバーには、新規とキャンセルを LINE で知らせます。
この 3 サイトのメールは形式に合わせた専用の読み取り方で処理し、それ以外の形式のメールを AI が読み取ります。読み取れなかったメールは「失敗」として一覧に残るので、スタッフがメールの内容を見て手で登録します。ここでの AI の役割は、サイトで受け付け済みの予約を台帳に写すことで、新しく予約を受けたり、お客様に何かを約束したりはしません。
LINE の最初の質問に答える
LINE 公式アカウントをつなぐと、お客様の最初の質問に、AI が自社のナレッジ(登録した FAQ と、「AI 利用」をオンにした資料)から答えます。答えられないときは「担当者に確認します」と返し、担当者に通知します。この機能は設定でオンにするもので、オフにすればすべての会話を担当者が受けます。AI の回答はそのままお客様に届くため、FAQ と資料の中身を正しく保つことが大切です。メッセージセンターでは AI の回答に「AI」の印と、使った FAQ、確信度が表示され、何を根拠に答えたかを後から確かめられます。

電話に一次対応する(AI 電話・オプション)
AI 電話は追加購入のオプションです。お店・会社の資料をもとに、手が離せない時間や営業時間外の電話に AI が一次対応し、スタッフにつなぐこともできます。通話は管理画面の通話履歴に残り、お客様・AI・スタッフの発言を順に読めます。AI 電話で受けた予約は、いまは予約一覧に自動では入らないため、スタッフが通話履歴を確かめて登録します。
日報を要約して朝に届ける
飲食店向けの経営日報は、前日の売上・タスク・勤怠をまとめ、毎朝 8 時(日本時間)に会社の管理者へ届けます。前日の日報は AI が要約し、「Good」「課題」「要対応」「総括」に分けて載せます。AI が使えない日は、日報の冒頭をそのまま載せます。
メールと会議の下書き
営業メールの作成画面では、AI が下書きをビジネスメールに整える、敬語をチェックする、お客様への返信の下書きを作る、といった手伝いをします。本文が書き換わるのは「本文に反映」を押したときだけで、メールに書かれていない日付や金額は【要確認】として下書きに残ります。オンライン会議では、文字起こしから AI が要約や次のアクションなどの議事録の候補を出し、人が直して「確定して反映」を押すまで、タスクや案件は変わりません。
AI がしないこと:人が確認・決定する場面
AI に任せないのは、「決めること」「約束すること」「法律で資格者が行うと定められていること」です。
| 場面 | AI の役割 | 人の役割 |
|---|---|---|
| 予約の確定 | 電話の聞き取りと記録 | 台帳に登録し、確定の連絡をする |
| 値引き・返金・キャンセル料 | ナレッジにない内容は担当者へ引き継ぐ | 個別に判断して案内する |
| 口コミへの返信 | なし | 一覧で確認し、各サイトで返信する |
| 重要事項説明・契約 | なし | 宅地建物取引士が説明する |
| 衛生管理の計画・届出 | なし | 記録は Bookmi で、判断と届出は事業者が行う |

予約とお金に関わる約束は人がする
AI 電話が聞き取った予約は、スタッフが台帳に登録して初めて予約になります。LINE の AI も、ナレッジに答えのない質問には「担当者に確認します」と返す作りです。値引き・返金・キャンセル料などは、「担当者が個別にご案内します」という答えを FAQ に入れておくと、お客様を待たせずに人へつなげます(例文は次の章)。
不動産の重要事項説明は宅建士が行う
宅地建物取引業法 35 条は、契約が成立するまでに、宅地建物取引士が重要事項を説明するよう定めています。Bookmi で重要事項説明書や契約書を作る場合も、入るのは案件・物件・宅建業者として登録した情報で、登記の内容、ハザードマップ、石綿・耐震などの事実は自動では入りません。電子契約で送る重要事項説明書・賃貸借契約書には、送る前に宅建士の確認が必要です。条件の交渉や契約に関わるやり取りも担当者が行います。
口コミの返信と衛生管理の判断
飲食店の口コミ管理では、グルメサイトや Google の口コミを一覧で確かめられますが、返信は各サイトの管理画面で行います(書き方は 低評価への返信の書き方)。HACCP の記録機能も記録と保管を手助けするもので、衛生管理計画の判断や保健所への届出は行いません。
誤った回答を防ぐための考え方
AI は間違えることがあります。Bookmi は、間違いが起きにくく、起きても人が気づいて直せるように、次の考え方で作っています。
- 答えのもとは、登録した情報だけ:LINE の AI が使うのは登録した FAQ と資料、AI 電話もお店・会社の資料をもとに応対します。営業時間やメニュー、物件の条件が変わったら、FAQ・資料も同じ日に直してください。
- 分からないことは人に回す:答えられない会話は担当者の対応待ちになり、担当者に通知されます。お客様の最後の発言から 30 分返信がなければもう一度知らせ、毎朝 9 時には 60 分以上返信していない会話を管理者にまとめて知らせます。
- 人が引き取ったら AI は出ない:担当者が一度返信した会話には、AI は答えません。人と AI の答えが混ざらない作りです。
- 間違いは直して次に生かす:違う回答は「訂正」で直して登録します。担当者のよい返信は「FAQ に登録」でき、次に同じ質問が来たら AI が先に答えます。うまく答えられなかった質問は「学習待ちの質問」に集まり、そこから FAQ にできます。「テスト」では、ある質問に AI がどの FAQ・資料を使うかを事前に確かめられます。
AI に任せたくない質問は、FAQ に「担当者がご案内する」という答えを登録しておくのが確実です。
例文:AI に任せない質問の FAQ(値引き・返金・契約条件など)
質問:料金を安くしてもらうことはできますか? 答え:料金やお支払いの条件は、担当者から個別にご案内しております。確認のうえご連絡いたしますので、少々お待ちください。
データと個人情報の扱い
Bookmi のセキュリティの方針は セキュリティについて で公開しています。主な点は次のとおりです。
- お客様のデータは日本国内(東京)のサーバーに保管しています
- お客様の顧客データを AI モデルの学習に使うことはありません。売却や、第三者への商業目的での提供もしません
- ブラウザとサーバーの間の通信は SSL/TLS で暗号化しています
- 役割ごとに見られる範囲と操作を決められ、退職時は権限を回収するだけで済みます
- システム内の操作はログとして保存されます
- 解約時には全データをエクスポートできます
現時点で、第三者によるセキュリティ認証は取得していません。個人情報の利用目的や保存期間などは、プライバシーポリシーに記載しています。
機能ごとにも、扱う範囲が決まっています。たとえば営業メールの返信の下書きに使われるのは、そのメンバーが本文を見られるメールだけです。LINE 連携に使う鍵の情報は暗号化して保管し、画面に原文は表示しません。
一方で、お客様の個人情報を預かる責任はお店・会社にもあります。予約や問い合わせで預かる情報の利用目的を示す、電話に AI が出ることをお客様に伝える、退職したスタッフの権限を外す、といった運用もあわせて整えてください。
導入の流れ
導入は次の順番で進みます(詳しくは 導入の流れ)。
- お問い合わせ・ご相談:フォーム・電話・チャットで受け付けます。この段階で費用はかからず、その場で契約をお願いすることもありません。
- 30 日間の無料トライアル:クレジットカードの登録は不要で、期間が終わっても自動で課金されません。
- 初期設定・データの取り込み:設定は当社で作成し、違うところだけ確認いただきます。既存の顧客リストや予約履歴、物件データの取り込みも当社で行います。不動産会社では、LINE 公式アカウントの連携や FAQ・資料の登録も当社で設定します。
- 稼働:飲食店・不動産などプランのある業種は、最短で当日から稼働します。それ以外の業種は業務内容を伺って構成するため、通常 2 週間程度かかります。AI 電話は、050 番号を使うか既存の番号を転送するかを選べます。転送の手続きは各通信事業者の規定によります。
- 稼働後のご相談:管理画面のチャット・メールでご相談いただけます(平日の電話サポートは Standard プラン以上)。月額制で、いつでも停止できます。
AI を安心して使い始めるために、導入前に次のことを決めておくと進めやすくなります。
- FAQ に登録する、よく聞かれる質問と答え
- AI に答えさせない内容(値引き・返金・契約条件・アレルギーの可否など)
- AI から引き継いだ会話を受ける担当者と、確認するタイミング
- AI 電話の通話履歴や、読み取れなかった予約メールを確認する人
業種ごとの機能は 飲食店向け・不動産会社向け のページ、料金は 料金 でご確認ください。
よくある質問
AI 電話は予約をその場で確定しますか?
いいえ。AI 電話(オプション)は、電話に一次対応して通話を記録するところまでを受け持ちます。通話の内容は予約一覧に自動では入らないため、スタッフが通話履歴を確かめて予約を登録し、必要に応じて折り返します。
AI が間違った答えを返したらどうなりますか?
LINE の AI の回答には「AI」の印と使った FAQ・確信度が表示されるので、担当者が確かめられます。違っていたら「訂正」で正しい答えを登録し、お客様には担当者から改めてご連絡ください。
お客様のデータが AI の学習に使われることはありますか?
ありません。お客様の顧客データを AI モデルの学習に使うことはなく、売却や第三者への商業目的での提供もしません。データは日本国内(東京)に保管しています。
AI の機能を使うと追加の費用はかかりますか?
AI の機能はポイントを使います。プランに含まれる毎月のポイントが AI 電話以外の AI 機能に使われ、AI 電話はオプションに含まれる専用のポイントを使います。足りないときはポイントを購入できます(有効期限は購入日から 180 日間)。
AI を使わずに Bookmi を使うこともできますか?
できます。LINE の AI の一次返信は設定でオンにする機能で、AI 電話もオプションです。予約台帳やシフト、在庫などの機能は、AI の一次対応を使わなくても利用できます。
まとめ
Bookmi の AI は、読み取る・一次対応する・下書きする・要約する、という「人の手前」の仕事を受け持ちます。予約の確定やお金に関わる約束、宅建士による重要事項説明のように、決めることと約束することは人が行います。答えのもとは自社で登録した情報で、分からないことは人に回し、間違いは直して次に生かす。この前提で使っていただくのが、AI を安心して任せるいちばんの近道です。まずは 無料トライアル で、自社の業務にどこまで任せられるかを確かめてみてください。