不動産の反響メール返信文例:初回返信・来店誘導・成約済みの代替提案
目次
ポータルサイトや自社サイトから届いた反響に、どんな文面で返信するか。毎回ゼロから書くと時間がかかり、担当者によって内容にばらつきも出ます。
この記事では、不動産仲介の反響メールへの返信を、初回返信・内見や来店への誘導・物件が成約済みだったときの代替提案・夜間や休日の返信という場面ごとに、そのまま使える文例としてまとめました。件名と署名のひな形、送る前のチェックリストも載せています。
結論から言うと、反響への返信で大切なのは「速く返す」「聞かれたことに最初に答える」「次の一歩をひとつだけ示す」の 3 つです。文例を社内のテンプレートにしておけば、誰が返信しても同じ品質で、すぐに送れます。
反響への返信の基本:押さえるポイントと件名・署名
初回返信で押さえる 5 つのこと
不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)の「不動産情報サイト利用者意識アンケート」(2025 年 10 月発表、物件を契約した人 144 人の回答)によると、契約までに問い合わせた不動産会社は平均 3.5 社でした。お客様は、複数の会社の返信を見比べています。
同じ調査で、不動産会社の対応に満足した点の 1 位は「問合せに対するレスポンスが早かった」(71.5%)。不満だった点の上位には「問合せをしたら、『その物件はもうない』と言われた」(18.1%)、「問合せへの回答が的を射ていなかった」(17.4%)、「問合せをしたら返答が遅かった」(16.0%)が並びます(いずれも複数回答)。ここから、初回返信で押さえることは次の 5 つに整理できます。
| 押さえること | 具体的には |
|---|---|
| 1. 速く返す | 物件の確認に時間がかかるときも、まず受付の連絡を送る |
| 2. 聞かれたことに最初に答える | 空室状況・内見の可否・費用など、質問への答えを冒頭に書く |
| 3. 物件の状況は確認してから書く | 空室かどうかを推測で書かない。成約済みなら正直に伝える |
| 4. 次の一歩をひとつだけ示す | 内見の候補日を 2〜3 つ挙げるなど、返事をしやすくする |
| 5. 誰が担当か分かるようにする | 担当者名・連絡先・会社情報を署名に入れる |
返信までの目標時間は、社内で決めておくのがおすすめです。「営業時間内は受信から○分以内」のように決め、実際にかかった時間を記録していくと、改善の手がかりになります。
件名と署名のひな形
件名は、ひと目で「どの会社から」「何の件か」が分かるようにします。お客様は複数の会社とやり取りしているので、会社名と物件名を入れるのが基本です。
| 場面 | 件名の例 |
|---|---|
| 初回返信 | 【会社名】「【物件名】」へのお問い合わせありがとうございます |
| 空室の確認中 | 【会社名】「【物件名】」の空室状況を確認しております |
| 内見の日程 | 【会社名】「【物件名】」ご内見の日程についてのご相談 |
| 成約済みの連絡 | 【会社名】「【物件名】」の状況と、条件の近い物件のご案内 |
署名には、会社名・担当者名・連絡先・営業時間を入れます。以下の文例では、末尾の「(署名)」の位置にこの署名を入れてください。
例文:メールの署名
―――――――――――――――――― 【会社名】 【店舗名】 担当:【担当者名】 〒【郵便番号】 【住所】 TEL:【電話番号】(営業時間 【営業時間】/定休日 【定休日】) Mail:【メールアドレス】 宅地建物取引業免許:【免許番号】 ――――――――――――――――――
送る前のチェックリスト
- 宛名とお名前の漢字、物件名・号室を取り違えていないか(前のメールの使い回しに注意)
- 賃料・管理費・初期費用・空室状況は、確認した最新の情報か
- 「審査は必ず通ります」のような、断定や根拠のない表現を使っていないか
- 複数のお客様に送るとき、ほかの方のアドレスが宛先や Cc に見えていないか
- 添付した資料が、問い合わせの物件のものか
- 署名に会社名・担当者名・連絡先が入っているか
新着物件のお知らせを続けて送るなど、広告・宣伝のメールを送る場合は、特定電子メール法により原則として事前の同意が必要です。続けてご案内してよいかは、やり取りの中で確認しておきます。詳しくは不動産の追客メール・LINE 例文で解説しています。
初回返信の文例
賃貸:空室が確認できているとき
管理会社に空室を確認できたら、その結果を冒頭に書き、内見の候補日を挙げます。希望条件を聞いておくと、次の提案につなげられます。
例文:反響への初回返信(賃貸・空室あり)
件名:【会社名】「【物件名】」へのお問い合わせありがとうございます 【お名前】様 はじめまして。【会社名】の【担当者名】と申します。 このたびは「【物件名】」についてお問い合わせいただき、ありがとうございます。 先ほど管理会社に確認したところ、【号室】は現在もご入居者を募集中です。 ご内見も可能ですので、ご都合のよい日時をお知らせいただけますでしょうか。 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 上記以外の日時でも調整いたします。 あわせて、ご入居の希望時期やお探しの条件(エリア・ご予算・間取りなど)を お聞かせいただければ、条件の近いお部屋もご一緒にご案内いたします。 ご不明な点がございましたら、このメールにお気軽にご返信ください。 どうぞよろしくお願いいたします。 (署名)
空室を確認中のとき
管理会社の営業時間外などで、すぐに空室を確認できないこともあります。推測で「空いています」と書かず、確認中であることと、いつ回答するかを伝えます。
例文:反響への初回返信(空室を確認中)
件名:【会社名】「【物件名】」の空室状況を確認しております 【お名前】様 はじめまして。【会社名】の【担当者名】と申します。 「【物件名】」へのお問い合わせ、ありがとうございます。 現在、管理会社に最新の空室状況を確認しております。 【日付】の【時刻】ごろまでに、結果をこのメールでご連絡いたします。 お待ちいただく間に、ご入居の希望時期とご内見の候補日をお知らせいただけましたら、 確認が取れ次第すぐにご案内できるよう準備いたします。 どうぞよろしくお願いいたします。 (署名)
売買:資料請求への返信
例文:反響への初回返信(売買・資料請求)
件名:【会社名】「【物件名】」の資料をお送りします 【お名前】様 はじめまして。【会社名】の【担当者名】と申します。 このたびは「【物件名】」の資料をご請求いただき、ありがとうございます。 物件の概要書と図面を添付いたしましたので、ご確認ください。 周辺の環境や日当たりなど、資料だけでは分かりにくい点は、 現地でご覧いただくのがいちばんです。 ご見学をご希望の場合は、ご都合のよい日時を 2〜3 つお知らせください。 資金計画や住宅ローンについてのご相談も承っております。 ご検討の状況に合わせてご案内いたしますので、お気軽にご返信ください。 (署名)
内見・来店に誘導する文例
お客様から返信があったら、やり取りを内見や来店につなげます。誘導のコツは、来てもらう理由をひとつ添えることと、日時の選択肢を挙げて返事をしやすくすることです。
内見の日程を提案する
例文:内見の日程を提案する
件名:【会社名】「【物件名】」ご内見の日程についてのご相談 【お名前】様 【会社名】の【担当者名】です。ご返信ありがとうございます。 「【物件名】」のご内見について、次の日時でご案内が可能です。 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 当日は【待ち合わせ場所】で待ち合わせのうえ、お部屋までご案内いたします。 また、ご希望の条件に近い「【物件名2】」も、同じ日にご覧いただけます。 あわせてご内見をご希望の場合は、お知らせください。 ご都合のよい日時をご返信いただければ、こちらで手配いたします。 (署名)
来店でのご相談を提案する
条件がまだ固まっていないお客様には、複数の物件を比べられることや、初期費用の見積もりを出せることを来店の理由として伝えます。
例文:来店でのご相談を提案する
件名:【会社名】お部屋探しのご相談のご案内 【お名前】様 【会社名】の【担当者名】です。 お探しの条件をお知らせいただき、ありがとうございます。 いただいた条件(【エリア】・【ご予算】・【間取り】)で探したところ、 ご紹介できるお部屋がいくつかございます。 一度ご来店いただければ、複数のお部屋を比べながら、 初期費用のお見積もりや、ご入居までの流れもあわせてご説明いたします。 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 上記のほか、ご都合のよい日時をお知らせください。 (署名)
返事をしやすくする工夫
日時は「いつがよろしいですか」と聞くより、候補を 2〜3 つ挙げたほうが返事をもらいやすくなります。
1 通で伝えることはひとつに絞り、お願いする行動もひとつにします。

物件が成約済み・申込が入っていたときの代替提案
問い合わせの物件がすでに成約していた、先に申込が入っていた、という場面は避けられません。先の調査でも、不満の上位に「その物件はもうないと言われた」がありました。伝え方しだいで、そのあとの印象は変わります。
- 状況は正直に、最初に伝える
- お詫びのひとことを添える
- 代わりの物件は 1〜3 件に絞り、問い合わせの物件との共通点と違いを書く
成約済みの物件の広告は、すぐに取り下げる
物件はあっても実際には取引できない物件の広告は、不動産の表示に関する公正競争規約で「おとり広告」として禁じられています。
成約や申込を知ったら、ポータルサイトや自社サイトの掲載を速やかに取り下げてください。
成約済みで、条件の近い物件を提案する
例文:成約済みの物件への問い合わせに、代わりの物件を提案する
件名:【会社名】「【物件名】」の状況と、条件の近い物件のご案内 【お名前】様 【会社名】の【担当者名】です。 「【物件名】」へのお問い合わせ、ありがとうございます。 大変申し訳ございません。管理会社に確認したところ、 こちらのお部屋はすでにご契約が決まっておりました。 せっかくお問い合わせいただいたのに、ご期待に添えず失礼いたしました。 お問い合わせいただいた条件をもとに、近いお部屋を 2 件お探ししました。 1. 【物件名A】(【最寄り駅】徒歩【分数】分/賃料【賃料】円/【間取り】) 「【物件名】」と同じく【共通点】で、【違い】です。 2. 【物件名B】(【最寄り駅】徒歩【分数】分/賃料【賃料】円/【間取り】) 【共通点】で、【違い】です。 いずれも本日時点でご入居者を募集中で、ご内見も可能です。 ほかに重視される条件がございましたら、お知らせください。 条件に合わせて、あらためてお探しいたします。 (署名)
先に申込が入っているとき
2 番手の申込を受け付けるかどうかは、貸主や管理会社によって異なります。受け付けられることを確認してから伝えます。
例文:先に申込が入っている物件への問い合わせ
件名:【会社名】「【物件名】」の申込状況についてのご連絡 【お名前】様 【会社名】の【担当者名】です。 「【物件名】」へのお問い合わせ、ありがとうございます。 確認したところ、こちらのお部屋には現在、先にお申し込みが入っております。 審査の結果によってはご案内できる可能性がございますので、 ご希望であれば、2 番手としてお申し込みを承ります。 あわせて、条件の近いお部屋もお探しいたします。 ご希望の条件をあらためてお聞かせいただければ、すぐにご案内いたします。 (署名)
夜間・休日の問い合わせへの返信
反響は、お客様の仕事が終わった夜や休日に届くことも多くあります。営業時間外の問い合わせには、次の 2 段階で対応すると、速さと正確さを両立できます。
- 受付の返信:問い合わせを受け付けたことと、いつ回答するかを伝える(自動返信でも構いません)
- 本返信:翌営業日の朝いちばんに、空室状況などを確認して返信する
メールの返信は、お客様が都合のよいときに読めます。気になる場合は、受付の返信だけを夜に送り、本返信は翌朝に送ります。一方で、電話は夜遅い時間を避けます。宅建業法施行規則 16 条の 12 は、勧誘の際に迷惑を覚えさせるような時間に電話・訪問することを禁じています。
営業時間外の受付返信(自動返信にも使える)
例文:営業時間外の受付返信
件名:【会社名】お問い合わせを受け付けました 【お名前】様 【会社名】です。お問い合わせいただき、ありがとうございます。 本日の営業は終了しております。 いただいた内容は担当者が確認し、【翌営業日】の【時刻】ごろまでにご連絡いたします。 ご内見の希望日時がお決まりでしたら、このメールにご返信ください。 翌営業日に、そのご希望を優先して確認いたします。 ※営業時間は【営業時間】、定休日は【定休日】です。 (署名)
定休日明けの本返信
例文:定休日明けの本返信
件名:【会社名】「【物件名】」へのお問い合わせについて 【お名前】様 【会社名】の【担当者名】です。 定休日のため、ご返信が本日になりましたことをお詫び申し上げます。 本日、管理会社に確認したところ、「【物件名】」【号室】は現在もご入居者を募集中です。 ご内見は、次の日時でご案内が可能です。 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 ・【日付】(【曜日】)【時刻】〜 ご都合のよい日時をお知らせください。どうぞよろしくお願いいたします。 (署名)
LINE で届いた問い合わせへの返信
LINE は 3〜4 行程度の短い文面にし、詳しい資料はメールや URL で送ります。
例文:LINE での初回返信
【お名前】様、【会社名】の【担当者名】です。 お問い合わせありがとうございます。 「【物件名】」は現在もご内見いただけます。 ご都合のよい日時を 2〜3 つ教えていただけますか。

Bookmi でできること
Bookmi では、反響の受付から返信、その後の追客までを同じ管理画面で扱えます。
- 担当者の割り当て:反響・リードの「未割当」から担当者を選んで割り当てると、担当者に通知が届きます(反響・リードを受けて担当者に割り当てる)
- テンプレート:この記事の文例をメッセージテンプレートとして登録しておけば、メール作成画面で選ぶだけで件名と本文が入ります。お客様の姓などは変数で差し込めます
- 送る前の確認:本文の宛名が宛先の方と違うなど、取り違えのおそれがあるときは送信前に確認が出ます。送った直後なら取り消せます
- 候補日時を入れる:自分の予定と重ならない日時を選んで、本文に入れられます。候補は明日から 10 営業日(土日・祝日を除く)の 10 時〜18 時から出るので、土日の内見を提案するときは書き足してください(日程調整の候補日時を本文に入れる)
- AI で返信の下書き:お客様のメールと伝えたいことから、返信の下書きを作れます。メールに書かれていない日付や金額は【要確認】と入るので、確認してから送ります
- 予約送信と、返信がなければ通知:夜に書いたメールを、翌朝の時刻を指定して送れます。返信がないまま 3・5・7 日たつと、朝 9 時に通知が届きます
- LINE:営業時間外の自動返信、最初の質問への AI の回答(登録したナレッジの範囲)、30 分返信が無いときの再通知があります(営業時間外の自動返信)
- 返信までの時間を見る:お客様のメールを受けてからこちらが返すまでの時間(中央値)を、担当者ごとに確かめられます
プランにより利用できる機能が異なります。詳しくは不動産会社向けのページをご覧ください。無料トライアルもあります。
よくある質問
反響への初回返信は、何分以内に送ればよいですか?
決まった基準はありませんが、お客様は複数の会社に問い合わせて、返信を見比べています。RSC の調査(2025 年 10 月発表)でも、満足した点の 1 位は「レスポンスの早さ」でした。物件の確認に時間がかかるときもまず受付の連絡を送り、社内で目標時間を決めて記録していくのがおすすめです。
自動返信だけで済ませてもよいですか?
自動返信は「受け付けました」「いつ回答するか」を伝えるためのものです。空室状況や内見の可否など、お客様が知りたいことには答えられないため、自動返信のあとに担当者の本返信を必ず送ります。
問い合わせの物件がすでに成約していたら、どう伝えればよいですか?
最初に正直に伝えてお詫びし、条件の近い物件を 1〜3 件、共通点と違いを添えて提案します。あわせて、掲載中の広告はすぐに取り下げます。成約済みの物件を載せ続けると、おとり広告に当たるおそれがあります。
返信がないお客様には、いつ 2 通目を送ればよいですか?
初回返信から数日あけて、別の候補日や条件の近い物件など、前回とは違う情報を添えて送ります。頻度とタイミングの考え方は、不動産の追客メール・LINE 例文で詳しく解説しています。
まとめ
反響への返信では、速さと正確さの両方が求められます。受付の連絡で速さを確保し、空室状況などは確認してから本返信で伝える。聞かれたことに最初に答え、次の一歩はひとつだけ示す。成約済みのときは正直に伝え、条件の近い物件を提案する。この記事の文例を社内のテンプレートにしておけば、誰が対応しても同じ品質で返信できます。