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カスハラ対策マニュアルの作成ツール

業種と社内の体制を選ぶだけで、カスタマーハラスメント対策のマニュアル・基本方針・必須項目の対応表・周知の記録の 4 点を作ります。2026 年 10 月 1 日からの事業主の措置義務(国の指針)と、東京都の奨励金の必須項目に沿った章立てで、Word に保存して書き直せます。

最終確認:2026/10/15・厚生労働省の指針(令和8年告示第51号)・東京都の奨励金 募集要項(令和8年度第2回)

業種
お客様対応の場面(店頭・対面は必ず含めます)
記録の手段
対応を打ち切る目安
同じ要求を断る回数の目安

入力した内容はこの端末の中だけで使い、Bookmi のサーバーには送りません。

会社名・屋号を入れてください。奨励金の申請では、マニュアルと基本方針に企業名の記載が必要です。

カスタマーハラスメント対策マニュアル

(会社名)

 作成

1. はじめに(このマニュアルの目的)

(1) 背景

東京都では、2025年4月1日に「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」(以下「条例」)が施行され、事業者には、カスタマーハラスメントを防止するための体制の整備や、被害を受けた従業員への配慮、手引(マニュアル)の作成などが求められています。また、2026年10月1日からは、改正労働施策総合推進法により、すべての事業主に、カスタマーハラスメントを防止するための雇用管理上の措置が義務づけられました。

(2) 組織として対応する必要性

カスタマーハラスメントは、従業員に精神的・身体的な苦痛を与え、休職や退職にもつながります。当店は、対応を現場の従業員任せにせず、あらかじめ対応の方法を決め、組織として従業員を守ります。

(3) このマニュアルの位置づけ

このマニュアルは、当店のすべての従業員(正社員・パート・アルバイト・派遣社員を含む)が、店舗での対面・電話・メール・SNS・口コミサイトでのお客様対応で使う手引です。カスタマーハラスメントの定義、基本方針、判断の目安と対応の流れ、社内の体制を定めます。

2. カスタマーハラスメントの定義

当店では、カスタマーハラスメントを「お客様や取引先など当店の事業に関係する方(以下「顧客等」)から、従業員に対して行われる著しい迷惑行為であって、従業員の就業環境を害するもの」と定義します。

※ 条例第2条では、カスタマー・ハラスメントを「顧客等から就業者に対し、その業務に関して行われる著しい迷惑行為であって、就業環境を害するもの」、著しい迷惑行為を「暴行、脅迫その他の違法な行為又は正当な理由がない過度な要求、暴言その他の不当な行為」と定めています。

※ 国の指針では、①顧客等の言動であって、②業務の性質などに照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるもの、の3つをすべて満たすものとしています。

対象となる行為の例(これらに限りません)

  • 暴力(たたく・物を投げる・物を壊す)
  • 暴言・侮辱・誹謗中傷・大声
  • 威嚇・脅迫(「訴える」「SNS でさらす」などで不当な要求を通そうとする)
  • 人格を否定する発言・差別的な発言
  • 土下座の要求・従業員個人の謝罪文の要求
  • 長時間の拘束・居座り・同じ要求の繰り返し
  • 社会通念上、相当な範囲を超える対応の強要(営業時間外の対応、担当者の個人連絡先の要求など)
  • 合理性を欠く不当・過剰な要求(根拠のない金銭の補償など)
  • 従業員の無断撮影、SNS 等への信用を傷つける内容や個人情報の投稿
  • セクシュアルハラスメント・つきまとい

飲食店で起こりやすい例

  • 料理に異物が入っていたと言い張り、確認には応じないまま、全額の返金と次回の無料を繰り返し要求する。
  • 酒に酔って大声で従業員をののしり、ほかのお客様の前での謝罪や土下座を求める。
  • 「悪い口コミを書く」「SNS でさらす」と言って、値引きや無料の提供を迫る。
  • 従業員を無断で撮影し、名前や顔が分かる形で SNS に投稿する。
  • 予約の時刻を大幅に過ぎて来店し、席を用意するよう強要して長時間居座る。

商品・サービスへの正当な指摘や苦情はカスタマーハラスメントではありません。障害のある方が、障害を理由とする不当な差別的取扱いをしないよう求めることや、配慮を求める意思を表明することも、カスタマーハラスメントにはあたりません。対面だけでなく、電話・メール・SNS など、インターネット上での言動も対象です。

3. カスタマーハラスメントに対する基本方針

当店は、次の基本方針を定め、社内に周知するとともに、店舗での掲示やホームページへの掲載により社外にも周知します。

(会社名) カスタマーハラスメントに対する基本方針

1. 基本方針を定める目的

当店は、お客様からいただくご意見・ご要望を、料理とサービスをよりよくするための大切な機会と考え、誠実にお応えします。一方で、ごく一部ではありますが、従業員の人格や尊厳を傷つける言動もあります。こうした行為は、従業員が安心して働ける環境を損ない、すべてのお客様への料理とサービスの提供にも影響します。

当店は、従業員を守ることが、お客様とのよりよい関係につながると考え、東京都カスタマー・ハラスメント防止条例(以下「条例」)と、労働施策総合推進法に基づく国の指針の趣旨を踏まえて、この基本方針を定めます。

2. カスタマーハラスメントの定義

当店では、カスタマーハラスメントを「お客様や取引先など当店の事業に関係する方から、従業員に対して行われる著しい迷惑行為であって、従業員の就業環境を害するもの」とします。たとえば次のような行為です(これらに限りません)。

  • 暴力(たたく・物を投げる・物を壊す)
  • 暴言・侮辱・誹謗中傷・大声
  • 威嚇・脅迫(「訴える」「SNS でさらす」などで不当な要求を通そうとする)
  • 人格を否定する発言・差別的な発言
  • 土下座の要求・従業員個人の謝罪文の要求
  • 長時間の拘束・居座り・同じ要求の繰り返し
  • 社会通念上、相当な範囲を超える対応の強要(営業時間外の対応、担当者の個人連絡先の要求など)
  • 合理性を欠く不当・過剰な要求(根拠のない金銭の補償など)
  • 従業員の無断撮影、SNS 等への信用を傷つける内容や個人情報の投稿
  • セクシュアルハラスメント・つきまとい

商品やサービスへのご意見・ご指摘、正当な苦情は、カスタマーハラスメントにはあたりません。障害のある方からの配慮のお申し出も同様です。

3. 社内での対応

  • カスタマーハラスメントを受けた従業員のケアを最優先にします。
  • 従業員を一人で対応させず、組織として対応します。
  • 相談窓口を設け、対応の方法を定め、従業員への研修を行います。

4. お客様への対応(社外)

  • 問題の解決に向けて、事実を確認し、誠実に話し合います。
  • カスタマーハラスメントにあたると当店が判断した場合は、対応をお断りし、以降の料理とサービスの提供をお断りすることがあります。
  • 悪質な場合は、警察や弁護士など外部の専門家と連携し、毅然と対応します。

お客様には、ご理解とご協力をお願いいたします。

4. お客様対応の考え方

(1) 基本の心構え

  • 苦情のすべてがカスタマーハラスメントではない。正当な苦情は、サービスをよくするための大切な情報として受け止める。
  • 相手の気持ちを理解して話を聞く。相づちを打ち、聞いている姿勢を示す。
  • 責任がはっきりしない段階では、範囲を限った謝罪(「ご不快な思いをおかけし、申し訳ございません」)にとどめる。
  • 怒りが収まらないときは、ためらわずに別の担当者や責任者に代わる。自分がすべて悪いと思わない。

(2) 苦情の初期対応

  • 要求の内容を特定し、復唱して確認する。話の範囲を要求の内容に限る。
  • いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように、を確かめる。事実を確かめないまま要求を認めない。
  • 調査が必要なときは、調べてから回答することと、回答の目安の日数を伝える。
  • 原則として複数人で対応し、記録の担当を決める。対応は、周りから見える場所で行う(密室にしない・出入口側に座る)。

(3) お客様の権利の尊重

消費者としての正当な権利は尊重します。障害のある方への合理的配慮の提供は、負担が過重でない範囲で行う義務があります(障害者差別解消法)。ただし、どのような事情があっても、従業員が暴力や暴言に耐える必要はありません。

5. カスタマーハラスメントへの対応

(1) 判断の目安

次の3つの観点から、従業員の就業環境を害する行為かどうかを判断します。目安であり、機械的に当てはめません。

  • 要求の内容:商品・サービスに不備がない、または要求が不備の内容と関係がない(過大な金銭の補償など)。
  • 要求の手段・態様:暴言・脅迫・暴力・差別的な発言・性的な言動を伴う。
  • 時間・回数:30分をこえて同じ主張が続く、同じ要求が3回をこえて繰り返される、営業時間外の連絡が続く。

※ 暴力・侮辱・差別的な発言・性的な言動は、時間や回数にかかわらずカスタマーハラスメントにあたります。

(2) 対応の流れ

① その場の従業員:要望をよく聞き、何を求めているかを特定します。迷惑行為が続くときは、やめていただくよう伝え、一人で抱えずに店長へ報告します。

② 店長:対応を代わり、従業員をその場から離します。「会社としての回答であること」「これ以上の議論はできないこと」を伝えます。

③ 打ち切り・退去のお願い:30分を目安に対応を打ち切ることを伝えます。それでも続く場合は、施設の管理者として退去を求めます(2〜3回はっきりと伝える)。電話の場合は「これ以上はお話しできませんので、失礼します」と伝えて切ります。

④ 警察への通報:暴力・物を壊す・脅迫など身の危険があるときは、③を待たずにすぐ110番します。退去を求めても応じないときも、最終の警告のうえで通報します。

⑤ 記録と共有:日時・場所・相手・要求の内容・言動・対応した人・経過を記録し、その日のうちに共有します。

(3) 行為ごとの対応

暴言・大声

  • 言い返さず、丁寧な言葉で落ち着いて対応する。必要なこと以外は話さない。
  • ほかのお客様が怖がる大声には、声を抑えるよう求める。続くときは対応を打ち切る。

同じ要求の繰り返し・長時間の拘束

  • 同じ要求が3回をこえて繰り返されたら、これ以上は対応できないとはっきり伝える。
  • 30分を目安に打ち切りを伝え、店長から最終の退去要求をする。応じなければ警察に通報する。

土下座・謝罪文・金銭の要求

  • 「そのような対応はいたしかねます」と伝える。事実を確かめないまま要求を認める発言をしない。
  • 根拠のない金銭の補償には応じない。謝罪は、事実が分かるまでは「ご不快な思いをおかけしました」など範囲を限ったものにする。

暴力・物を壊す・脅迫

  • その場で110番する(責任者の判断を待たない)。複数人で対応し、従業員と他のお客様の安全を確保する。

セクシュアルハラスメント・つきまとい

  • 不快であることを伝え、やめるよう求める。改めない場合はサービスの提供を打ち切る。
  • 被害を受けた従業員を担当から外し、店長が対応を代わる。相談は、本人が望めば同性の担当者が受ける。

電話

  • 相手の名前と連絡先を確認し、要求を復唱して特定する。
  • 30分を目安に、これ以上は対応できないことを伝えて切る。営業時間外の電話には折り返さない。

メール・SNS・口コミサイト

  • 投稿やメッセージは、削除される前にスクリーンショットで保存する(日時・アカウント・URL が分かるように)。
  • 感情的な返信はしない。個人の従業員の名前や顔が出ている投稿は、弁護士に相談のうえ、削除の依頼などを検討する。
  • 「悪い口コミを書く」という脅しを理由に、不当な要求には応じない。

(4) 特に悪質な行為への対処の方針

過度な要求を繰り返すなど特に悪質な行為には、店長と代表者が協議のうえ、次の対処をとります。必要なときにすぐ動けるよう、所轄の警察署・弁護士などの連絡先を一覧にしておきます。

  • 犯罪にあたりうる行為(暴行・傷害・脅迫・器物損壊など)は警察に通報する。
  • 行為者に警告文を出す。
  • 法令の範囲内で、以降の料理とサービスの提供をお断りする。
  • 店舗への出入りをお断りする。
  • 弁護士に相談のうえ、法的な手続(仮処分の申立てなど)を検討する。

(5) 記録と証拠

  • 対応記録(日時・場所・相手・要求の内容・言動・対応者・経過)を残す。
  • 録音・録画・記録には、お客様の個人情報が含まれる。個人情報保護法に従い、目的外に使わず、見られる人を限って管理する。

6. 社内の体制

(1) 相談窓口

  • 社内の相談窓口:店長
  • 東京都カスタマーハラスメント総合相談窓口:0120-182-276(平日9:00〜17:00)
  • カスタマーハラスメントにあたるか迷う場合や、起こりそうな段階でも相談できる。パワーハラスメントなど他のハラスメントの窓口と一体で受け付けてよい。

(2) 相談を受けたときの手順

  • 相談した従業員から事実を聞き取る。心身の状態に配慮し、詰問にならないようにする。必要に応じて周囲の従業員や録音・録画も確認する。
  • 記録や証拠をもとに、カスタマーハラスメントにあたるかを判断し、対応を指示する。あたらない場合も、通常の苦情として対応の方法を指示する。
  • 事実の確認が難しいときは、都道府県労働局の調停など中立な第三者機関の利用を検討する。

(3) 被害を受けた従業員への配慮

  • 店長が対応を代わる、担当を変える・複数人で対応する、行為者と引き離すなどの措置をとる。
  • 心身の不調がみられるときは、休息を取らせ、医師や専門家への相談につなぐ。

(4) プライバシーの保護

相談した従業員や関係者の情報は、本人のプライバシーとして保護します(性的指向・性自認など機微な情報を含む)。必要な範囲の人にだけ共有し、この取扱いを従業員に周知します。

(5) 相談したことを理由とする不利益な取扱いの禁止

カスタマーハラスメントについて相談したこと、事実の確認に協力したこと、都道府県労働局に相談・調停の申請などをしたことを理由に、解雇その他の不利益な取扱いをしません。当店はこの旨を就業規則などに定め、従業員に周知します。

(6) 再発防止

  • 事案が起きたら、基本方針と対応の方法をあらためて周知する。
  • 原因に、商品・サービス・接客の問題やお客様とのコミュニケーション不足がなかったかを確かめ、改善する。
  • 事例を、関係者のプライバシーに配慮して共有し、マニュアルと研修の見直しに生かす。

(7) 研修

入社時と年1回以上、責任者を含むすべての従業員に研修を行います。内容は、定義と判断の目安、苦情の初期対応、対応の流れ、記録の取り方、相談窓口です。ロールプレイングも取り入れます。

(8) 周知

このマニュアルは、作成・改定のたびに従業員へ周知します(配布・掲示・メールなど。周知した日と方法を記録)。基本方針は、店舗での掲示やホームページへの掲載で社外にも周知します。

7. 取引先との関係(企業間取引)

(1) 基本の姿勢

当店は、仕入先・委託先など取引先の役員・従業員にも、当店の従業員と同じく敬意をもって接します。優位な立場を利用した過大な要求や威圧的な言動をしません。

(2) 取引先へのカスタマーハラスメントの禁止

取引先の従業員に対する著しい迷惑行為は、当店の従業員が行うカスタマーハラスメントです。すべての従業員はこれを行ってはなりません。行った従業員には、就業規則に基づいて処分を検討します。

(3) 事実の確認への協力

  • 当店の従業員が取引先から被害を受けた場合:6章の手順で対応し、必要に応じて取引先に事実の確認への協力を求めます。
  • 当店の従業員が行為者とされた場合:取引先からの協力の求めに応じて事実を確認します。協力を求められたことを理由に、取引を打ち切るなどの不利益な取扱いはしません。

8. 参考

  • 110番で伝えること:何があったか、何分前か、場所(住所・目印・階数)、けが人の有無、相手の人数・特徴。
  • 急を要さない警察への相談:警察相談専用電話#9110。
  • 東京都カスタマーハラスメント総合相談窓口:0120-182-276(平日9:00〜17:00)
  • 厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」、都道府県労働局の総合労働相談コーナー。

改定の記録

日付内容周知した日・方法
作成

※ 国の指針と東京都の募集要項(令和 8 年度第 2 回)の必須項目に沿ったひな形です。実際の体制に合わせて書き直してから使ってください。奨励金の審査に通ることや、法的な助言を保証するものではありません。

電話の一次対応と通話の記録を AI に →

2026 年 10 月 1 日から、カスハラ対策は事業主の義務に

改正労働施策総合推進法の施行により、2026 年 10 月 1 日から、事業主はカスタマーハラスメントを防止するための措置を講じなければならなくなりました。これまでパワハラ防止の指針で「望ましい取組」とされていたものが、法律上の義務に変わっています。国の指針が求める措置は次の 5 つです。

  • 方針の明確化と周知:カスハラには毅然と対応し従業員を守るという方針を決め、対処の内容(責任者への報告、一人で対応させない、警察への通報など)と一緒に従業員へ知らせる。
  • 相談体制の整備:相談窓口と担当者を決め、カスハラか迷う段階でも相談できるようにする。
  • 事後の迅速・適切な対応:事実を確認し、被害を受けた従業員に配慮し(担当の変更・引き離しなど)、再発防止を行う。
  • 抑止のための措置:過度な要求を繰り返すなど特に悪質な行為への対処方針(警告文、サービス提供のお断り、出入り禁止、警察・弁護士との連携など)を決め、実行できる体制にする。
  • プライバシー保護と不利益な取扱いの禁止:相談者のプライバシーを守り、相談したことを理由に不利益な取扱いをしないと定めて知らせる。

このツールのマニュアルは、5 つの措置すべてを章のどこかに含めています。どの章にあるかは「必須項目の対応表」のタブで確認できます。

カスハラにあたる行為・あたらない行為

国の指針では、カスハラを「①顧客等の言動であって、②業務の性質などに照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるもの」とし、3 つをすべて満たすものとしています。東京都の条例は「顧客等から就業者に対し、その業務に関して行われる著しい迷惑行為であって、就業環境を害するもの」と定めています。

  • あたりうる行為:暴力、暴言・大声、脅迫(「SNS でさらす」など)、土下座の要求、長時間の拘束・居座り、根拠のない金銭の要求、従業員の無断撮影と投稿、セクハラ・つきまとい。電話や SNS など、インターネット上の言動も含みます。
  • あたらない行為:商品やサービスへの正当な指摘・苦情。障害のある方が配慮を求めること。

マニュアルに入れる項目(東京都の必須項目ア〜キ)

東京都の奨励金では、マニュアルに次のア〜キがすべて含まれ、章番号・見出しで確認できることが要件です(章立てだけのマニュアルは不可、条例への言及が必要)。このツールは 1〜7 章をこの順に作ります。

必須項目このツールの章
ア 作成の目的(条例への言及、背景、組織的な対応の必要性)1. はじめに
イ カスタマーハラスメントの定義2. 定義
ウ カスタマーハラスメントに対する基本方針3. 基本方針
エ 顧客対応の考え方(心構え、初期対応、顧客等の権利の尊重)4. お客様対応の考え方
オ カスタマーハラスメントへの対応(判断、対応フロー)5. カスタマーハラスメントへの対応
カ 社内体制整備(相談窓口、研修、再発防止)6. 社内の体制
キ 企業間取引での対応7. 取引先との関係

東京都の奨励金(40 万円):第 2 回の事前エントリーは 10 月 23 日〜11 月 6 日

東京都は、都内の中小企業等(常時雇用する従業員 300 人以下)がカスハラ対策に取り組んだ場合に 40 万円を支給しています。令和 8 年度第 2 回の事前エントリーは 2026 年 10 月 23 日(金)10 時〜11 月 6 日(金)17 時で、東京都は今回が最後の受付としています。先着順ではなく、支給申請は抽選で複数回に分けて受け付けます。

  • マニュアル:2025 年 4 月 1 日以降に作成・改定し、作成日と企業名が分かること。必須項目ア〜キを含むこと。2026 年 11 月 6 日までに社内へ周知すること。
  • 基本方針:社内と社外(店頭の掲示・ホームページなど)の両方に、11 月 6 日までに周知すること。周知した日と状況が分かる書類が必要です。
  • 実践的な取組:録音・録画環境の整備、AI を活用したシステム等の導入、外部人材の活用のうち 1 つを、11 月 6 日までに実施すること(費用のかからない契約や 6 か月未満の契約は対象外など、細かな条件があります)。
  • 対象:都内に本店または支店があり、都内で 1 年以上継続して事業を行っていること。事前エントリーには G ビズ ID プライムが必要です。

※ 2026 年 10 月 15 日時点の募集要項による。申請前に必ず募集要項の最新版を確認してください。

作ったあとにやること

  • 実際の体制に合わせて直す:相談窓口の担当、打ち切りの目安、録音の有無など、実際の運用と違うところは書き直します。
  • 就業規則に追記する:相談したことを理由に不利益な取扱いをしないこと、取引先へのハラスメントを処分の対象とすることを、就業規則などにも定めます。
  • 社内に周知して記録する:配布・掲示・メールなどで知らせ、周知した日と方法を「周知の記録」に書き、写真や画面を保存します。
  • 基本方針を社外に出す:店頭に掲示し、ホームページがあれば掲載します。
  • 研修をする:入社時と年 1 回以上。判断の目安と対応の流れを、ロールプレイングで確かめます。

よくある質問

小さなお店でもカスハラ対策は義務ですか?

2026 年 10 月 1 日から、改正労働施策総合推進法により、人を雇っている事業主はカスハラを防止するための措置(方針の明確化と周知、相談体制、事後の対応、悪質な行為への対処方針、プライバシー保護など)を講じなければなりません。指針は事業主に一律に措置を求めており、規模による例外は書かれていません。パート・アルバイトだけのお店も、従業員を雇っていれば対象です。

苦情とカスハラはどう違いますか?

商品やサービスへの正当な指摘・苦情はカスハラではありません。国の指針では、①顧客等の言動で、②業務の性質などに照らして社会通念上許容される範囲を超え、③従業員の就業環境が害されるもの、の 3 つをすべて満たすものをカスハラとしています。要求の内容が妥当でも、暴言や脅迫など手段・態様が行き過ぎていればカスハラにあたりうる一方、障害のある方が配慮を求めることはカスハラではありません。

東京都以外の会社でも使えますか?

使えます。「都内に事業所がある」のチェックを外すと、東京都の条例への言及と奨励金の対応表を外し、国の指針に沿った内容になります。国の措置義務は全国の事業主が対象です。

このマニュアルで東京都の奨励金を受け取れますか?

マニュアルは必須項目ア〜キに沿った章立てにしていますが、奨励金の要件はほかにもあります(都内で 1 年以上事業を行っていること、2026 年 11 月 6 日までにマニュアルの社内周知と基本方針の社内・社外への周知を済ませること、録音・録画環境の整備などの実践的な取組を 1 つ行うこと、G ビズ ID プライムでの事前エントリーなど)。審査に通ることを保証するものではありません。募集要項と「よくある不備」を必ず確認してください。

お客様との通話を録音してもよいですか?

トラブルの防止と事実確認のために録音する店舗や会社は増えています。録音していることをガイダンスや掲示で事前に知らせるのが望ましく、このツールのマニュアルもその形にしています。録音データはお客様の個人情報として、目的外に使わず、確認できる人を限って管理します。

入力した会社名などはどこかに保存されますか?

保存も送信もしません。文書はお使いの端末の中で作り、Word ファイルもその場で作って保存します。

出典・参考

電話の一次対応と通話の記録を AI にBookmi の AI 電話は、予約や問い合わせの電話に AI が応え、通話の全文と要約を自動で記録します。必要なときは担当者へ転送。電話を一人で受け止める時間を減らせます。
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